こちらあみ子 今村夏子 著

映画化!2022年7月8日より全国ロードショー

こちらあみ子 今村夏子 著

太宰治賞&三島由紀夫賞W受賞の衝撃デビュー作!

あみ子は、少し風変わりな女の子。
優しい父、一緒に登下校をしてくれる兄、書道教室の先生でお腹には赤ちゃんがいる母、憧れの同級生のり君。純粋なあみ子の行動が、周囲の人々を否応なしに変えていく過程を少女の無垢な視線で鮮やかに描き、独自の世界を示したデビュー作。書き下ろし短編「チズさん」を収録。

【解説】町田康・穂村弘
こちらあみ子 今村夏子 著

いつか、たった一人の読者の手によって、ボロボロになるまで繰り返し読んでもらえるような物語を生み出すことができたら、どんなにか幸せだろうと思っています。そういう物語は、書く側が命懸けで臨まない限り決して生まれてこないのだと、今更ながら思い知った次第です。

── 今村夏子(太宰治賞受賞の言葉より)

愚直であることは人の美点だと思う。『こちらあみ子』は、とても面白かったです。僕はあみ子ほど純粋ではありませんでしたが、はみ出し方や失敗の仕方に近いものを感じ、自分の子供の頃と重ねて読んだ部分がありました。忘れられない一冊です。――又吉直樹
愚直であることは人の美点だと思う。『こちらあみ子』は、とても面白かったです。僕はあみ子ほど純粋ではありませんでしたが、はみ出し方や失敗の仕方に近いものを感じ、自分の子供の頃と重ねて読んだ部分がありました。忘れられない一冊です。――又吉直樹
  • なぜ、わたしたちはあみ子にひかれるのか。誰もが自分のなかに小さな『あみ子』の世界があるからだ。

    ── ジュンク堂書店・小海裕美 さん

  • 子供の凶暴なまでの純真さ。それを描ききる無垢な筆。賞賛というより畏怖の領域。

    ── 紀伊國屋書店・竹田勇生 さん

  • 自分も、小学校の授業開始までに、教室にたどりつけない子供だったことを思い出しました。あみ子の気持ち、まわりの人間の思い、どちらもはいり込んでしまい、ぐるぐるしました。

    ── 丸善・脊戸真由美 さん

(2014年6月時点で寄せられたコメントです)

待望の映画化!

  • 映画「こちらあみ子」公式HP・パンフレット-1
  • 映画「こちらあみ子」公式HP・パンフレット-2

今村夏子(いまむら・なつこ)

1980年生まれ。広島県出身。2010年「あたらしい娘」(「こちらあみ子」に改題)で第26回太宰治賞を受賞し、デビュー。本作を含む同題作品集で第24回三島由紀夫賞を受賞した。16年には、文学ムック「たべるのがおそいvol.1」に発表した「あひる」が第155回芥川賞候補となる。17年、単行本「あひる」で第5回河合隼雄物語賞を受賞。「星の子」は第39回野間文芸新人賞を受賞したほか、第157回芥川賞候補、18年本屋大賞第7位。19年、「むらさきのスカートの女」で第161回芥川賞を受賞した。

こちらあみ子 今村夏子 著

今村夏子

こちらあみ子

【収録作品】
「こちらあみ子」:あみ子は、少し風変わりな女の子。純粋なあみ子の行動は、周囲の人々を否応なしに変えていく。太宰治賞・三島由紀夫賞受賞のデビュー作。
「ピクニック」:ルミたちが働く店に、年長の新人・七瀬さんが加わった。お笑いタレントとの恋を語る彼女の生活は、思いもよらない方へ転がって……。
「チズさん」:近所に住むおばあさんのチズさん。まっすぐに歩けない。傘もさせない。唯一話せることばは、孫の名前だけ。

ISBN:978-4-480-43182-0/704円(10%税込)/237ページ

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