増補
未公開「東大特別講義」を新たに増補します。
2009年7月1日、外山滋比古さんが東京大学で行った講義「思考の整理学を語る」の音声テープが見つかりました。
参加した100名を超える現役東大生に向けた熱い言葉の数々を初めて収録します。
改訂
文字サイズを大きくしてゆったり組みなおし、挿絵も刷新してより読みやすくなります。
(旧版:12Q/41字×17行 ⇒ 新版:13.2Q/38字×16行 文字の大きさは1.1倍に)
『思考の整理学』は1983年に刊行、1986年に文庫化した学術エッセイです。
自分の頭で考え、アイディアを軽やかに離陸させ、思考をのびのびと飛行させる方法とは。
広い視野とシャープな論理で知られる著者が明快に提示します。
2008年に東大・京大生協の書籍販売ランキングで1位を獲得して以来たびたび1位を獲得し、根強い支持を得ている「思考法」入門書です。
文庫化された1986年から2007年まで21年間で16万部のロングセラーとなっていましたが、2007年に盛岡市さわや書店松本大介さんの「もっと若い時に読んでいれば……」という書店店頭のポップをきっかけに注目を集め、2008年には東大・京大生協の書籍販売ランキングで1位を獲得したことから、“東大・京大で1番読まれた本”のフレーズが生まれました。
このフレーズを帯で使用したことにより売上が更に加速し、2009年には累計発行部数が100万部を突破。異例の快挙に大きな反響を呼びました。同書はその後も変わらず毎年新たな読者を増やし続け、2016年には、文庫化から30年目にして200万部突破という偉業を成しとげるなど、まさに時代を超えたバイブルとして読み継がれています。
このフレーズを帯で使用したことにより売上が更に加速し、2009年には累計発行部数が100万部を突破。異例の快挙に大きな反響を呼びました。同書はその後も変わらず毎年新たな読者を増やし続け、2016年には、文庫化から30年目にして200万部突破という偉業を成しとげるなど、まさに時代を超えたバイブルとして読み継がれています。
『思考の整理学』大ヒットの舞台裏にあった人間ドラマ!
きっかけとなった POP 誕生秘話を公開中
松本大介著『本屋という「物語」を終わらせるわけにはいかない』特設サイト
お知らせ
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- WEB
- 2024.03.14
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ASCII「印南敦史の「ベストセラーを読む」」にて紹介されました。
『思考の整理学』売れ続ける理由
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- 新聞
- 2024.03.06
- 毎日新聞「ブックウオッチング」にて紹介されました。
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- 新聞
- 2024.03.03
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産経新聞「話題の本」にて紹介されました。
『新版 思考の整理学』外山滋比古著 270万部の「知のバイブル」
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- 新聞
- 2024.03.06
- 毎日新聞「ブックウオッチング」にて紹介されました。
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- WEB
- 2024.02.27
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「現代ビジネス」にて紹介されました。(書き手=兼桝 綾さん)
もはや「東大」「京大」では常識…活躍するエリートなら大体知っている「すっきり忘れるコツ」
無能な上司、陰謀論、インプ稼ぎ…「クソみたいな議論の相手」にどう対抗すべきか
「AI」に全方位でヤラれつつある「人類」の末路…それでも「人間にしかない能力がある」と言い切れるワケ
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- 新聞
- 2024.02.08
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「新文化」にて紹介されました。
「筑摩書房、『新版 思考の整理学』でシリーズ287万部突破」
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- TV
- 2024.01.18
- BSテレ東「あの本、読みました?」にて内田剛さんが『思考の整理学』の帯の変遷について紹介しました。
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- 新聞
- 2023.12.3
- 共同通信より『新版 思考の整理学』についての紹介記事が配信されました(山形新聞、埼玉新聞、信濃毎日新聞、中国新聞、山陰中央新報、熊本日日新聞ほか)。
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- 新聞
- 2023.04.24
- 日経新聞にて「18歳プラス-読む!ヒント-新入生に贈る1冊」で「さらにオススメの3冊」に選ばれました。
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- 新聞
- 2022.08.06
- 朝日新聞「折々のことば」にて紹介されました。
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- 新聞
- 2022.05.06
- 東京新聞にて三省堂書店神保町本店でこの四十年間で最も売れた本として紹介されました。
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- 新聞
- 2022.05.06
- 朝日新聞にて三省堂書店神保町本店でこれまでに一番読まれた本として紹介されました。
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- 新聞
- 2022.05.02
- 産経新聞にて三省堂書店神保町本店でこれまで最も売れた本として紹介されました。
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- WEB
- 2022.03.27
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「日刊SPA!」にて紹介されました。
東大生が感動した「春に読みたい本」ベスト3…新しい学びを得るのに最適な名著
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- WEB
- 2022.02.28
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「ウートピ」にて紹介されました。
なぜ今も売れ続ける? 外山滋比古の『思考の整理学』が263万部突破
新版 思考の整理学
外山滋比古 著
「東大・京大で1番読まれた本」として知られ、刊行以来40年以上読み継がれる
〈知のバイブル〉の増補改訂版。
2009年の東京大学での特別講義を新たに収録し、文字を大きく読みやすくした。
自分の頭で考え、アイディアを軽やかに離陸させ、思考をのびのびと飛行させる方法とは?
――広い視野とシャープな論理で知られる著者が、自らの体験をもとに提示する
恰好の「思考法」入門書。
〈知のバイブル〉の増補改訂版。
2009年の東京大学での特別講義を新たに収録し、文字を大きく読みやすくした。
自分の頭で考え、アイディアを軽やかに離陸させ、思考をのびのびと飛行させる方法とは?
――広い視野とシャープな論理で知られる著者が、自らの体験をもとに提示する
恰好の「思考法」入門書。
定価:693円(10%税込)/ISBN: 9784480439123/ちくま文庫
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購入する
ワイド新版 思考の整理学
ISBN:978-4-480-81578-1
定価:1,760円(10%税込)
購入する
新版 「読み」の整理学
ISBN:978-4-480-43957-4
定価:770円(10%税込)
購入する
何を隠そう、2007年、筑摩書房で最も売れた本は、『思考の整理学』、1986年刊のちくま文庫でした。もとは1983年「ちくまセミナー」というシリーズの1冊として刊行された本で、ロングセラーとして読み継がれていた本でした。しかし刊行から20年以上を経て再び脚光を浴びるきっかけを作ったのは、北国盛岡の老舗・さわや書店に勤める弱冠30歳の書店員、松本大介さんの手書きPOPでした。
著者である外山滋比古さんたっての希望で、著者と書店員、珍しい組み合わせの対面が実現しました。この機会に、お2人に対談していただき、『思考の整理学』の古びることのない魅力を探っていただきました。
著者である外山滋比古さんたっての希望で、著者と書店員、珍しい組み合わせの対面が実現しました。この機会に、お2人に対談していただき、『思考の整理学』の古びることのない魅力を探っていただきました。
僕はいま三十歳ですが、「考えること」を考えるという機会が増えて、この『思考の整理学』という題名にパッと惹かれたんですね。先生があとがきでも触れられていますが、なかなかそんな余裕がありませんでした。
もっと若いときに読んでいれば」というポップのコピー、あれは、大変感心しました。ああいうキャッチフレーズは見たことがないですよ。名文句ですね。しかも、それを本屋さんの方が言っていらっしゃるというのは大変説得力があるだろうと思っていたら、大変な効果がありました。例えば、あれが普通の宣伝文で「これで、考えることができる」というようなジェスチャーの大きい言葉だと、「ふ~ん」と思うのでしょうけれども、あれは呟きのように、しっかり実感が込もっているでしょう。そういう意味で、あの言葉は傑作だと思います。
出版社の営業というのは、少なくとも著者としては姿があまり見えないわけで、そういう人たちが、本を売ろうというか、読者に広めようとした言葉が、非常にセンスがいいと感心しました。
出版社の営業というのは、少なくとも著者としては姿があまり見えないわけで、そういう人たちが、本を売ろうというか、読者に広めようとした言葉が、非常にセンスがいいと感心しました。
僕はこの本が二十年前の本だということを知らずに読んでいたんです。読んでから最後を見て、「ああ、二十年前に出た本なのか」ということに気づきまして、全く色褪せないということを感じました。
いまの時代はインターネットの普及もありますが、スピードが求められますよね。しかし、先生のご本では、「時機を熟成させろ」と。これは、いまの時代にすごく大切なことなんじゃないかと思ったので、「売りたい」ということに行き着きました。
最近では僕も、ちょっと立ち止まって熟慮する時間を設けているかもしれません。
いまの時代はインターネットの普及もありますが、スピードが求められますよね。しかし、先生のご本では、「時機を熟成させろ」と。これは、いまの時代にすごく大切なことなんじゃないかと思ったので、「売りたい」ということに行き着きました。
最近では僕も、ちょっと立ち止まって熟慮する時間を設けているかもしれません。
僕は、なるべく長生きをする本であってほしいと思って書いています。
このように、新しい命があるような売れ方をするというのは、本を書く人間としては大変いい気持ちですね。今また多くの人が買ってくれているというのは、読んでくださる側にも、何かそういうものを求めている新しい世代が現れているのではないかということを感じて、大変心強いような、自分としては嬉しいような気がします。
このように、新しい命があるような売れ方をするというのは、本を書く人間としては大変いい気持ちですね。今また多くの人が買ってくれているというのは、読んでくださる側にも、何かそういうものを求めている新しい世代が現れているのではないかということを感じて、大変心強いような、自分としては嬉しいような気がします。
ホッとしました。これは二十何年間、いままでずっと生きてきた本ですよね。僕が余計なことをしたのかな、「先生、もしかしたら……」と思っていたりもしたので、いまのお言葉を聞いて、本当によかったです。ありがとうございます。
長生きする本というのは、書こうと思って書けるわけではないけれども、それが偶然ということや、皆さん方が応援してくださったこともあって、ちょっと普通の人も驚くような、リバイバルみたいなものが起こるというのは、非常に嬉しく思います。
高校入試のための準備の学参に、最近『思考の整理学』が、頻繁に引用されています。だいたい千字ぐらいの文章で、設問をつけて、高校の試験を受ける中学生に読ませるんですね。この本を書いたころは大学院や大学の学生が卒業論文をどう書いていいかわからないと苦労していて、剽窃論文を書く者もいました。それではいかん、自分の頭で考えて書かなくては、じゃどうするか。
学校は知識を伝えることを主なる目的にしていますから、本を読むことが主です。物を覚えて記憶したら、そのままどんどん仕事ができるという考えに立っている。基本的にそんなことはないですよ。本などいくら読んでも、すべての知識を頭の中に入れることはできない。
自分の頭で物を考え出す力というのはどうしたら得られるのか。自分で模索しながらこんなことをしてみると、効果があるかなというのを、一つ一つ脈絡なく並べました。ですから一貫していなくて、あちこち飛んでいます。どこから読んでもいいわけです。途中でやめて、また次を読んでも一向に構いません。偶然いい思いつきというのがあると、それをもとに、どうしてそのようになったのかということをよく考えて、自分の生活の中から出てきた一つの知恵みたいなものを書いたわけです。
高校入試のための準備の学参に、最近『思考の整理学』が、頻繁に引用されています。だいたい千字ぐらいの文章で、設問をつけて、高校の試験を受ける中学生に読ませるんですね。この本を書いたころは大学院や大学の学生が卒業論文をどう書いていいかわからないと苦労していて、剽窃論文を書く者もいました。それではいかん、自分の頭で考えて書かなくては、じゃどうするか。
学校は知識を伝えることを主なる目的にしていますから、本を読むことが主です。物を覚えて記憶したら、そのままどんどん仕事ができるという考えに立っている。基本的にそんなことはないですよ。本などいくら読んでも、すべての知識を頭の中に入れることはできない。
自分の頭で物を考え出す力というのはどうしたら得られるのか。自分で模索しながらこんなことをしてみると、効果があるかなというのを、一つ一つ脈絡なく並べました。ですから一貫していなくて、あちこち飛んでいます。どこから読んでもいいわけです。途中でやめて、また次を読んでも一向に構いません。偶然いい思いつきというのがあると、それをもとに、どうしてそのようになったのかということをよく考えて、自分の生活の中から出てきた一つの知恵みたいなものを書いたわけです。
先生の本を読んで、モヤモヤしていたものがスッキリとしました。「言ってもらった」というか、そこが整理学だろうなと感じました。
『思考の整理学』を読んで引き込まれた部分が、グライダー型人間と飛行機型人間のところだったんです。本屋の目線といいますか、書店の目線として、ここを一ページでも読んだ人は買ってくれるだろうなと思いました。
『思考の整理学』を読んで引き込まれた部分が、グライダー型人間と飛行機型人間のところだったんです。本屋の目線といいますか、書店の目線として、ここを一ページでも読んだ人は買ってくれるだろうなと思いました。
学校は、グライダーを作ることをやっているので、「学校はダメだ」ということを言いたかったのですが、それを言うと学校の立場もなくなるし、反感が強いでしょうから、とにかくグライダーと飛行機ということで逃げて、グライダーよりは、危険だけれども、墜落したりしてうまくいかない場合が充分あるけれども、飛行機というものがあるのだと。どちらかというと飛行機のほうがいいのではないかということで、いまのように知識だけで、本を読めば人間はどんどん賢くなっていくというのは、一種の迷信です。ことに戦後は、点数というものを非常に重視しますが、点数に絡むのは記憶です。覚えていることを答案に書けば点数がいいわけです。ですから、いわゆる優等生ではない人のなかに、考える力を持っている人がたくさんいるはずです。グライダーではなく飛行機の人は、ちょっと見ると、「飛行機はダメだ、グライダーのほうがいいのだ」と、いまは一般にそう思っている。そこに対して、カッコわるくても何でもいいから、とにかく自分で飛んでみる。飛ぶ力をどうしたらつけられるか、それが問題です。
あのなかで、飛行機とグライダーの例えを思いついたときは、ちょっといい気持ちでしたね。ただ学校教育を批判するのではなく、我々みんなが反省すべきだと言いたかった。ことにコンピュータが出てきまして、コンピュータというのはグライダー人間の極致みたいなもので、非常に記憶力がいい。再生力も抜群です。人間はどんなに記憶力がよくても、コンピュータには及びません。昔のようにコンピュータがないときは、グライダー人間でも充分社会に貢献できたと思いますが、これからは、そういう人間の代わりにコンピュータがどんどん仕事をするようになります。しかしコンピュータは考えることができない。忘れることができない。あのなかにも「忘れる必要がある」と書いてありますが、つまり、コンピュータができないことを我々はこれからやるのだという気持ちが多少あったので、一種の自己主張ですが、なるべくどぎつい形ではなくて、自分が経験したことで「こうですよ」というレポートのような形で書いたので、サラッと読んでもらってもいいのではないかと思います。
あのなかで、飛行機とグライダーの例えを思いついたときは、ちょっといい気持ちでしたね。ただ学校教育を批判するのではなく、我々みんなが反省すべきだと言いたかった。ことにコンピュータが出てきまして、コンピュータというのはグライダー人間の極致みたいなもので、非常に記憶力がいい。再生力も抜群です。人間はどんなに記憶力がよくても、コンピュータには及びません。昔のようにコンピュータがないときは、グライダー人間でも充分社会に貢献できたと思いますが、これからは、そういう人間の代わりにコンピュータがどんどん仕事をするようになります。しかしコンピュータは考えることができない。忘れることができない。あのなかにも「忘れる必要がある」と書いてありますが、つまり、コンピュータができないことを我々はこれからやるのだという気持ちが多少あったので、一種の自己主張ですが、なるべくどぎつい形ではなくて、自分が経験したことで「こうですよ」というレポートのような形で書いたので、サラッと読んでもらってもいいのではないかと思います。
各章毎に問題提起というか、「これでいいの?」ということが出てきます。例えば、「忘れることの重要性」などは、普段は忘れてはいけないと思うわけですが、忘れることがいかに大切かということになってくると、「ああ、そうか」と納得する部分がありますよね。
外山先生はいつも対比で物事を書かれます。今度の『読みの整理学』(外山著、ちくま文庫)もそうですが、対比することによって理解しやすい。まさに、自分の思っていることをただ書くのではなくて、よりみんなが理解しやすいような形で書かれているのが、ワーッと売れることにも繋がったのでしょうか。
外山先生はいつも対比で物事を書かれます。今度の『読みの整理学』(外山著、ちくま文庫)もそうですが、対比することによって理解しやすい。まさに、自分の思っていることをただ書くのではなくて、よりみんなが理解しやすいような形で書かれているのが、ワーッと売れることにも繋がったのでしょうか。
一つだけでず~っといくのではなくて、道草ではないですけれども、ちょっと横に寄って、前のところを眺めて、また戻る。行ったり来たりしていると、なんとなく読む人の頭も、著者と話し合いをしているような感じがしますよね。一方的にしゃべるのではなく、読者と一緒に考えて、読者もうまく読んでくだされば話に乗ってきて、「そうだ」とか、「そうじゃないんじゃないですか?」とか、そういうことを考える。ただ知るのではなくて、そういうことが物を考える基礎になると思います。
そういう読者がたくさん現れて、現代の若い人たちに対してちょっと敬意を表したいという気持ちです。
そういう読者がたくさん現れて、現代の若い人たちに対してちょっと敬意を表したいという気持ちです。