関千枝子さま 先月、大阪の「天音堂」なるギャラリー内に設置さるヒロシマ文庫にて、「広島第二県女二年西組」を発見いたしました。たしか、母が学徒動員していた学校だったと手に取り開きましたら、集合写真に我母なるを見つけ驚嘆しました。思わず画廊の堂守山口平明氏(毎日新聞記者なる父上は直爆死され、未だに遺骨も遺品も見つかっていない由)に拝借を願いそのまま広島へ持ち帰りました。数年前の吟行で大腿骨骨折して以来、行動半径短く暮らしてはおりますが、行方不明者藤井秀子我母なるは、此処広島にて、しかと生きておりますこと、お伝えしたくなりました。近頃では、お役は終わったとしきりに申し、目も耳も遠くなってきておりますが、珍しくご本を完読させて頂いたようです。有り難いことと、娘私もこれから、拝読させて頂きます。
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内容紹介
勤労動員にかり出された級友たちは全滅した。当日、下痢のため欠席して死をまぬがれた著者が、40年の後、一人一人の遺族や関係者を訪ねあるき、クラス全員の姿を確かめていった貴重な記録。
目次
序章 8時15分―広島市雑魚場町
第1章 炎の中で
第2章 学校に帰った級友たち
第3章 “南へ”―業火に追われて
第4章 島へ
終章 8月15日
意外の章(1)耐えて生きる
意外の章(2)原爆と靖国
“スキャンダル”のあと―『広島第二県女二年西組』余聞
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