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ちくま文庫

純文学の素

まわりにあるありふれた物体、出来事をじっくり眺めると不思議な迷路に入り込む。「超芸術トマソン」前史ともいうべき「体験」記。

定価

1,045

(10%税込)
ISBN

978-4-480-02390-2

Cコード

0195

整理番号

-10-2

1990/03/27

判型

文庫判

ページ数

0

解説

内容紹介

身のまわりのなんでもない物ごとを、じっと仔細に眺めていくと、あらふしぎ、そこには微細な世界、巨大な宇宙がよじれながら現れる。いったいこれはルポルタージュとよぶべきか、観察記と称すべきか。ありふれたことから想像の空間にジワリ入り込むこの文章は、もう、純文学の素としか呼びようがないではないか。

目次

「ヒトラー」の寂しい観客
マネキンにされた現金
恍惚の宇宙博
穴と刃物
恐怖の発明
省エネの夜
自宅の悲しみ
迎賓館の水
赤坂のマツタケ
授賞式
お正月が怖い人
今日の夕刊
時計の問題〔ほか〕

著作者プロフィール

赤瀬川原平

( あかせがわ・げんぺい )

1937年横浜生まれ。画家。作家(尾辻克彦)。60年代には「ハイレッド・センター」など前衛芸術家として活動、70年代には「櫻画報」など独自の批評を盛り込んだイラストレーターとして活躍、81年には『父が消えた』で芥川賞を受賞。1986年、藤森照信、南伸坊らと「路上観察学会」を結成。他に高梨豊、秋山祐徳太子との「ライカ同盟」、山下裕二との「日本美術応援団」の活動がある。2014年没。

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