荒俣宏
( あらまた・ひろし )1947年、東京生れ。武蔵野美術大学客員教授。主著に『世界大博物図鑑』『理科系の文学誌』『奇想の20世紀』等多数。
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悪魔の肖像を描いた画家、地球を割ろうとした男、偉大なる記憶力の持ち主、新文字を発明した人々、二つの人格を往復した男―。過剰なる夢想と偏執の果てに何ものかを見出し、われわれに別世界の訪れを予感させる古今東西の幻視者たち。かれらの得た奇妙なインスピレーションを解明し、「創造と狂気」のはざまを生きた人々の謎と魅力に迫る野心作。
序「パラノイア創造史」の創造史
1 悪魔の肖像を描いた画家―クリストフ・イツマン
2 妖精に憑かれた家系―チャールズ・オルタモント・ドイル
3 永久運動機関の発明家―ウィリアム・マーチン
4 地球を割ろうとした男―ニコラ・テスラ
5 驚異の心霊的発掘家―フレデリック・ブライ・ボンド
6 異端派転生を信じた医者―アーサー・ガーダム
7 フロイトと交感した患者―狼男
8 二つの人格を往復した男―エンゼル・ブーン
9 太古の記憶を幻視した詩人―AE
10 偉大なる記憶力の持ち主―“シィー”あるいはエス・ヴェー・シェレシェフスキー
11 新文字を発明した人びと―鶴岡誠一and/or島田文五郎
12 幻覚幻聴体験と電気感覚―電気屋
13 奇妙な家を建てようとした男―赤木城吉
14 架空のパラノイア患者の転生―桜姫
付録「パラノイア創造史」類似行為者目録抄
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