毛利子来
( もうり・たねき )1929年生まれ。小児科医。雑誌「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」(ジャパンマシニスト社)の編集代表。子育てについて「何がだいじなことか」を広めていく啓蒙活動に力を注いでいる。著書に『育育児典』(岩波書店)、『健康のためなら死んでもいいのか?』(金曜日・幕内秀夫氏との共著)、『子育ての迷い解決法 10の知恵』(集英社新書)、『たぬき先生のゲンコ―子ども医者「日本の阿Q」を叱る』(金曜日)等多数。
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自立なんかやめておけ。『赤ちゃんのいる暮らし』他でおなじみの小児科医タネキ先生が、恋・エロス・結婚・育児・差別など様々な問題について自らの心性をさらけ出して語る「甘え」の哲学。近代以降の日本が基調としてきた禁欲的・合理的な能力中心の自立指向が生み出す抑圧に対して、共存・共生の感性に深く根ざした「甘え」の復権を歌いあげる。伊藤比呂美・後藤安彦両氏との対談を併載。
おお、甘えよ!
子どもにもどりたい、もどれない
ぼくが「子育て神」になったワケ―モノを書かずにいられぬ、この気持ち
だが、キケンな関係はどうしよう?
ああ、めでよ、なべてにひそむエロスよ
あなたの心が縛れたら―恋の、甘えん坊のテクニック
結婚のイイとこ、イヤなとこ―ウエディングから不倫まで、甘えん坊の白昼夢
「豊かな心」なんてのは―このウサンクサイお説教
なくてはすまされない悪と猥雑―人生、表と裏の、甘えん坊の突破法
おぞましき世よ、そを生き抜く我らが心よ―差別、謀略、暴力をかいくぐり
いいじゃあないの、年をとったって―おしりをまくれば、それまでサ
楽しくやろうよ、仕事と遊び
死ぬときゃ、ワガママいってやろう
おお、この「偉大なる軽率」に恵みあれ!
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