ちくま文庫
新版 思考の整理学
外山滋比古
著
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春は桜にはじまって、神楽囃子は夏祭、秋はそぞろに寂しくて、炬燵火恋しい冬となる…日本人は、季節のうつろいに心情を重ね合わせて言葉をつむいできた。色鮮やかな四季の変化、こまやかな人の情、折々の行事…失われつつある日本の「風流」を、小唄端唄、和歌俳句、芝居や物語の中の言葉から選び抜き、古今亭志ん朝が粋な調子に乗せて語る。風流ことば再発見の一冊。
春は桜にはじまって(鐘は上野か浅草か
木の芽立ち
目には青葉)
夏の祭は走馬燈(いづれあやめかかきつばた
虎が雨 ほか)
秋はそぞろ寂しくて(壁に鳴き入る虫の声
名月や池をめぐりて ほか)
冬は二つの年の渡し舟(炬燵火恋し
水の流れと人の身は
歳末点描
正月人事風物往来)
待たれる春(節を分ける
梅は咲いたか桜はまだかいな
花木のかけ橋)
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