井伏鱒二
( いぶせ・ますじ )井伏 鱒二(いぶせ・ますじ):1898-1993年。広島県福山市生まれ。本名満寿二。はじめは画家をも志すも、やがて文学に専心し、『鯉』『山椒魚』で文壇に登場。独自のユーモアと哀感ただよう多くの作品を書いた。主な作品に『へんろう宿』『漂民宇三郎』『珍品堂主人』『黒い雨』など。『井伏鱒二全集』全28巻別巻2がある。
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奥州八戸に船問屋の倅として生まれた睦五郎が、相次ぐ苛烈な不幸に見舞われながらも才覚を生かして活躍を遂げ、その孤独な生涯を終える「野辺地の睦五郎略伝」、近藤勇率いる甲陽鎮撫隊の柏尾山における戦いを、その昔博徒の父に背負われて目撃した一老人が物語る話など、時代の流れのなかでひたすら生きてゆく名もなき人々の姿を描いて深い感銘を残す、独自の境地の歴史小説集。
日本漂民
おらんだ伝法金水
青ヶ島大概記
無人島長平
素性吟味
湯島風俗
山を見て老人の語る
お濠に関する話
円心の行状
隠岐別府村の守吉
吹越の城
野辺地の睦五郎略伝
河童騒動
開墾村の与作
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