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ちくま新書

国語教科書の思想

定価

792

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06270-3

Cコード

0237

整理番号

563

2005/10/04

判型

新書判

ページ数

208

解説

内容紹介

戦後の学校教育は子供の人格形成を使命の一つとしてきた。現在、その役割を担っているのが国語である。「読解力低下」が問題視される昨今、国語教育の現場では何が行われているのか?小・中学校の教科書、なかでもシェアの高いいくつかの教科書をテクストに、国語教科書が子供たちに伝えようとする「思想」が、どのような表現や構成によって作られているかを構造分析し、その中に隠されたイデオロギーを暴き出す。

目次

第1章 「読解力低下問題」とは何か(国語教育をめぐる「誤解」
「読解力低下」の一人歩き
PISAの「読解力」試験とはどういうものか
新しい科目の立ち上げ)
第2章 自己はどのように作られるのか―小学国語(自然に帰ろう
父の不在の意味
自己と他者に出会う
他者のいない情報
二つの定番教材)
第3章 伝える「私」はどこにあるのか―中学国語(強いられるコミュニケーション
「道徳」の方へ
「わたしたち」というレトリック
なんのための豊かさか)

著作者プロフィール

石原千秋

( いしはら・ちあき )

一九五五年東京都生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程後期中退。東横学園女子短期大学助教授、成城大学教授を経て、現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は日本近代文学。夏目漱石から村上春樹までテクスト分析による斬新な読解を提供しつつ、国語教育への問題提起も果敢に行っている。著書に『漱石と三人の読者』(講談社現代新書)、『漱石はどう読まれてきたか』『秘伝中学入試国語読解法』(いずれも新潮選書)、『謎とき 村上春樹』(光文社新書)、『『こころ』大人になれなかった先生』(みすず書房)、『読者はどこにいるのか』(河出ブックス)、『小説入門のための高校入試国語』(NHKブックス)、『教養としての大学受験国語』『大学受験のための小説講義』『国語教科書の思想』『国語教科書の中の「日本」』『大学生の論文執筆法』(いずれもちくま新書)ほか。

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