池内了
( いけうち・さとる )1944年生まれ。宇宙物理学。京都大学理学部物理学科卒業。同大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士(物理学)。国立天文台教授、名古屋大学大学院教授などを経て、現在、総合研究大学院大学教授。著書『物理学と神』(集英社新書)、『疑似科学入門』(岩波新書)、『科学の落し穴』『禁断の科学』(以上、晶文社)、『科学者心得帳』(みすず書房)、『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書)、『科学と人間の不協和音』(角川oneテーマ21)など。
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科学技術が無秩序に発展し、高度に専門化してしまったことによる弊害が如実に現れている今こそ、科学の限界を見据える視点が求められている。その限界を、人間が生み出すものとしての限界、社会が生み出すものとしての限界、科学に内在する限界、社会とのせめぎ合いにおける限界の四つに分けて考察する。原子力エネルギーの利用に警鐘を鳴らしてきた著者が、3・11以後における科学の倫理を改めて問い直し、身の丈に合った等身大の、社会と調和のとれた科学を提唱する。
第1章 科学は終焉するのか?
第2章 人間が生み出す科学の限界
第3章 社会が生み出す科学の限界
第4章 科学に内在する科学の限界
第5章 社会とせめぎ合う科学の限界
第6章 限界のなかで―等身大の科学へ
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