石川九楊
( いしかわ・きゅうよう )1945年、福井県越前市生まれ。京都大学法学部卒業。書家、批評家。主な著書に、『筆蝕(★正字)の構造』(ちくま学芸文庫)、『日本の文字』(ちくま新書)、『書の終焉』(同朋舎出版、サントリー学芸賞受賞)、『中国書史』(京都大学学術出版会)、『日本書史』(名古屋大学出版会、毎日出版文化賞受賞)、『近代書史』(名古屋大学出版会、大佛次郎賞受賞)、『二重言語国家・日本』(中公文庫)などがある。
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漢字、ひらがな、カタカナ―。日本語は三種類の文字をもつ。この世界にまれな性格はどこに由来し、日本人の内面に何をもたらしたのか。文字の問題を構造的にとらえ、文体に蓄積された思想と感性を追究していくことによって、日本文化の不思議さをさぐり、日本とは何かという問いの核心に迫っていく。鬼才の書家が大胆に構想する文明論的思索。
序章 なぜ日本語だけが三種類の文字をもつのか
第1章 文字再考
第2章 漢字、ひらがな、カタカナ
第3章 書く文明、話す文明
第4章 点画の書法―東アジアの「アルファベット」
第5章 文字と文体
第6章 堕ちゆく日本語の再生
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