松本健一
( まつもと・けんいち )1946年群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。麗澤大学教授。評論・評伝・小説など多方面で活躍する。著書に『評伝北一輝』(全5巻、岩波書店)、『近代アジア精神史の試み』『大川周明』『竹内好論』『開国のかたち』(以上、岩波現代文庫)、『日本の近代1開国・維新」(中央公論新社)、『泥の文明』(新潮選書)、『海岸線の歴史』(ミシマ社)、『司馬遼太郎の「場所」』(ちくま文庫)など、共著に『占領下日本』(筑摩書房)などがある。
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菅政権の東アジア外交問題担当の内閣官房参与となった著者は、尖閣諸島での中国漁船衝突事件と、ビデオ流出問題に直面した。そして翌年には3・11に遭遇。そこで目の当たりにしたのは、日本の統治システムの未曾有の危機だった。危機管理を阻んだのは民主党の政治的未熟だったのか、あるいは官僚のサボタージュだったのか。はたまた日本における統合思想の根本的欠如ゆえなのか。自ら推進した東アジア外交への反省をも含め、民主党政権中枢を内部から見た一知識人の回想録。
第1章?@「運命」の3・11
第2章 北京での突発的「外交」
第3章 リアル・ポリティクス?
第4章 始まりは歴史勉強会
第5章 国家統治思想の欠如
第6章 政治家の結果責任
第7章 東アジアの外交
第8章 第三の開国
第9章 民主党政権の崩壊
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