香山リカ
( かやま・りか )1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。専門は精神病理学。立教大学現代心理学部映像身体学科教授。豊富な臨床経験を生かして、現代人の心の問題から社会批評まで幅広い分野で活躍している。著書に、『<いい子>じゃなきゃいけないの?』(プリマ―新書)、『悲しむのは、悪いことじゃない』(筑摩書房)、『劣化する日本人』(ベスト新書)、『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(朝日新書)、『堕ちられない私 精神科医のノートから』(文春新書)等多数。
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二〇〇二年、著者は、『ぷちナショナリズム症候群』で、皇太子夫妻第一子誕生に熱狂する人々、ワールドカップ日韓大会にわく若者たち、などを観察し、「ニッポン、大好き」と言ってしまう日本人に対して、右傾化とファッションの萌芽なのか、と警鐘を鳴らした。一三年たった今、「愛国ごっこ」は「ごっこ」ではなくなり、あの時の心配はすべて現実となってしまった。安倍内閣から、ネトウヨ、ヘイトスピーチ、反知性側義、安保改正まで、現代日本の「愛国」の現状と行く末を改めて分析する。
序章
第1章 ナショナリズム気分から排外主義へ
第2章 崩壊するエディプス神話
第3章 日本は「本当のことを言える国」か?
第4章 スポーツを利用するナショナリズム
第5章 日本は“発病”しているのか
終章
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