唐木順三
( からき・じゅんぞう )1904年長野県生まれ。旧制松本高校を経て、1927年京都大学哲学科卒業。1932年に初の評論『現代日本文学序説』を刊行し、以後、法政大学予科教授、明治大学教授などを歴任しながら、実存哲学と豊かな感受性を融合させた独特の評論活動を展開した。1980年没。著書に『無用者の系譜』『現代史への試み』『日本人の心の歴史』など多数。
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自然と共に生きてきた日本人の繊細な季節感の変遷を、文芸作品や思想の中にたどり、日本人の心の歴史とその骨格を究明する、創見に富んだ日本精神史。本巻では、西鶴から、禅・儒教の思想などを経て現代に及び、自然・季節を生活から疎外することをもって進歩と考えるにいたった現代文明の傾向を鋭く批判する。
1 西鶴の登場―中世から近世へ
2 禅から儒へ
3 義理と人情
4 道行
5 擬古
6 風雅から実証へ
7 外国人の見た日本の風光・風物
8 東洋的なものと西洋的なものとの葛藤と融和
9 写生
10 現代文明化の自然・季節
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