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ちくま学芸文庫

ベンヤミン・コレクション 1

——近代の意味

ゲーテ『親和力』論、アレゴリー論からボードレール論を経て複製芸術論まで、ベンヤミンにおける近代の意味を問い直す、新訳のアンソロジー。

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08216-9

Cコード

0110

整理番号

-3-1

1995/06/07

判型

文庫判

ページ数

688

解説

内容紹介

ベンヤミンは、その思索の全体を通じて近代の「原史」(Urgeschichte)をイメージし続けた。ゲーテの『親和力』に見出される「アウラ的なもの」、そこからの断絶の最初のラディカルな顕われ(近代の転回)としてのボードレールの諸作品、さらに近代からの決定的な覚醒を告げる、シュルレアリスム、ブレヒト、複製芸術という非アウラ的芸術。また、パリの近代ないしボードレール捉えるまなざしに重なるように映し出されるバロック・アレゴリーの精神。近代における美的経験の変容を縦軸に構成する、新編・新訳のアンソロジー。

目次

言語一般および人間の言語について
ゲーテの『親和力』
アレゴリーとバロック悲劇
パリ―十九世紀の首都
セントラルパーク
ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて
シュルレアリスム
ベルト・ブレヒト
叙事演劇とは何か
写真小史
複製技術時代の芸術作品
歴史の概念について

著作者プロフィール

ヴァルター・ベンヤミン

( べんやみん,ヴぁるたー )

1892(Berlin)~1940年(PortBou)。20世紀ドイツの最も異彩を放つ思想家・批評家。きわめて緻密で繊細な文体をもつ卓越した文章家。青年運動の只中で思想形成期を迎え、ユダヤ神秘主義、観念論的弁証法、マルクス主義的歴史哲学等の影響を受ける。激動の時代状況とアクチュアルにまたラディカルに切り結びながら、同時に近代もしくはモデルネの原史(Urgeschichte)を見据え続けた。亡命行の途上でみずから命を絶った。

浅井健二郎

( あさい・けんじろう )

1945年生まれ。九州大学教授、東京大学名誉教授(ドイツ文学)。著書に『経験体の時間─カフカ・ベンヤミン・ベルリン』(高科書店)、訳書に『ベンヤミン・コレクション』(ちくま学芸文庫・既刊4冊)など。

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