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ちくま学芸文庫

表徴の帝国

「日本」の風物・慣習に感嘆しつつもそれらを〈零度〉に解体し、詩的素材としてエクリチュールとシーニュについての思想を展開させたエッセイ集。

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08307-4

Cコード

0110

整理番号

-9-1

1996/11/07

判型

文庫判

ページ数

240

解説

内容紹介

「これはエクリチュールについての本である。日本を使って、わたしが関心を抱くエクリチュールの問題について書いた。日本はわたしに詩的素材を与えてくれたので、それを用いて、表徴についてのわたしの思想を展開したのである」。天ぷら、庭、歌舞伎の女形からパチンコ、学生運動にいたるまで…遠いガラバーニュの国“日本”のさまざまに感嘆しつつも、それらの常識を“零度”に解体、象徴、関係、認識のためのテキストとして読み解き、表現体(エクリチュール)と表徴(シーニュ)についての独自の哲学をあざやかに展開させる。

目次

かなた
見知らぬ言葉
沈黙の言語
水と破片

中心のない食物
すきま
パチンコ
中心‐都市 空虚の中心
所番地なし〔ほか〕

著作者プロフィール

ロラン・バルト

( ばると,ろらん )

1915~80年。記号のシステムとしてのテクスト分析により、それまでの批評言語を刷新し、現代思想にはかりしれない影響を与えたフランスの批評家。社会的神話学から出発し、記号学・テクスト性・モラリティの時代を経て、テクストの快楽の実践へと至った。交通事故により死去。

宗左近

( そう・さこん )

1919年生まれ。東京大学哲学科卒。法政大学教授、昭和女子大教授 を務める。詩の創作、仏文学翻訳・評論でも知られる。詩集『藤の 花』『炎える母』、翻訳書ではロラン・バルト『表徴の帝国』『エッフェル塔』等がある。2006年没

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