アンリ・ベルクソン
( べるくそん,あんり )1859─1941年。パリ生まれ。旧来の認識論の限界を超えるべく実証主義の手法を採り入れ、すべてを持続の相の下に捉え直し、直観によってこそ生きた現実が把握されるとする独自の経験論を確立。1900─21年コレージュ・ド・フランス教授。第一次大戦頃より政治的発言や活動も多く、1929年ノーベル文学賞を受賞。主著に本作の他『意識に直接与えられたものについての試論』『物質と記憶』『創造的進化』がある。
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円978-4-480-08705-8
0110
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2002/06/10
文庫判
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頁「あの苦しみはこの苦しみより大きい」、「これを欲するわたしとあれを欲するわたしとが衝突する」などと口にするとき、私たちは何を比較し、何を対立させているのか、ベルクソンは、人間の内的事象に固有の表現を、言語の限界線上に模索してゆく。感覚や情緒など互いに比較不能な純粋に質的な諸状態、それらが相互浸透する多様性、さらにその多様性が“持続”において展開する有機能組織化…。本書では、これらの考察を通じて、全く動的に再編された斬新な行為論・自由論が呈示される。『時間と自由』の通称でも知られるベルクソン第一主著の新訳。
第1章 心理的諸状態の強度について(強度量と外延量
数々の深い感情
美的な感情 ほか)
第2章 意識的諸状態の多様性について―持続の観念(数的多様性と空間
空間と等質的なもの
等質的時間と具体的持続 ほか)
第3章 意識的諸状態の有機的組織化について―自由(物理的決定論
心理的決定論
自由な行為 ほか)
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