ちくま学芸文庫
改稿 日本文法の話〔第三版〕
阪倉篤義
著
loading...
日本の抒情はひとりでに生まれたのではなかった。記紀の歌謡の“抒情以前の抒情”はフィクションによって鍛えられたと想定し、古代の歌ごころとその背景のドラマのなかに抒情のあけぼのをとらえなおす画期的な『記紀歌謡』(1972年)。「柿本人麻呂の抒情の構造」「そらみつ大和」「万葉の海」などの万葉論では、防人歌・有由縁歌・ワザウタにも果敢に切り込む。古代のうたの生成、成長を凝視し、歌謡・和歌の本質に迫る。
1 記紀歌謡(岐路体験―日ただむき 枕かずけばこそ
「先万葉集」―潮のくだり 海くだり
抒情以前の抒情―大刀が緒も いまだ解かねば
かたりごとの末裔―事の 語りごとも こをば
亜流の形式―上技は 天を覆へり ほか)
2 (防人等
柿本人麻呂の抒情の構造―反歌の特色
有由縁歌
そらみつ大和
挨拶の歌 ほか)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。