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定価

1,100

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09064-5

Cコード

0131

整理番号

-24-1

2007/05/09

判型

文庫判

ページ数

288

解説

内容紹介

著者は昭和初期のナショナリズムを軍国主義と一体とみる戦後の進歩思想の流れのなかで、かつて自分をとらえたナショナリズムの意味を考えつづけた。彼は昭和維新思想の起源を、明治の国家主義が帝国主義に転じたとき青年の心に広がった不安と疎外感のなかにみる。この不安を手掛かりに、日々市民に向かって桃太郎主義を訴えた赤児のように純真な渥美勝を始めとして、高山樗牛、石川啄木、北一輝ら、戦後進歩思想が切りすてた不能率かつ温かい心情をもった人々の系譜を掘り下げ、昭和維新思想を近代日本精神史の中に位置づける。

目次

渥美勝のこと
渥美の遺稿「阿呆吉」
「桃太郎主義」の意味
長谷川如是閑の観察
青年層の心理的転位
樗牛と啄木
明治青年の疎外感
戊申詔書
地方改良運動
田沢義鋪のこと
平沼騏一郎と国本社
日本的儒教の流れ
発亥詔書
北一輝の天皇論
国家社会主義の諸形態

著作者プロフィール

橋川文三

( はしかわ・ぶんそう )

1922年─1983年。長崎県生まれ。東京大学法学部卒業。明治大学政経学部教授として近代日本政治思想史を教えるかたわら、戦後冷遇された日本浪曼派の思想をテーマに執筆活動を行う。主要著書:『日本浪曼派批判序説』『近代日本政治思想の諸相』(以上、未來社)『現代知識人の条件』(徳間書店)『歴史と体験』(春秋社)『西郷隆盛紀行』(朝日新聞社)『黄禍物語』『橋川文三著作集』増補版全10巻(以上、筑摩書房)

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