阿辻哲次
( あつじ・てつじ )1951年生まれ。京都大学文学部中国語学中国文学科卒業。同大学大学院博士後期課程修了。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。中国語学のうち、とくに漢字を中心とする文化史を専攻。著書に『漢字学──「説文解字」の世界』(東海大学出版会)、『図説 漢字の歴史』(大修館書店)、『漢字のベクトル』(筑摩書房)、『漢字の知恵』(ちくま新書)、『部首のはなし』『近くて遠い中国語』(いずれも中公新書)などがある。
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太古の昔は神と人間をつなぐものとして、のちには行政文書・書物などを記録するために欠かせない手段として使われてきた漢字。「文字はそれが書かれた素材と一体のものに捉えられなければならない」という観点から、本書では出土文物を手がかりに、漢字の成り立ちと、漢字をめぐる人々の歩みを追う。亀甲や牛骨に刻まれた甲骨文字、天子のシンボル・鼎に残された銘文、銅剣を飾る華麗な鳥書、古の書物を今に伝える竹簡・木簡…。中国文明を支え発展させてきた原動力ともいえる漢字の歴史に迫る、ユニークな漢字史への招待。
第1章 漢字の誕生をめぐって
第2章 文字文化の黎明期
第3章 文字文化の多様化
第4章 文字文化のひろがり
第5章 漢字研究のはじまり
第6章 古代日本と漢字
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