鶴見俊輔
( つるみ・しゅんすけ )1922-2015年。哲学者。1942年、ハーヴァード大学哲学科卒。46年、丸山眞男らと「思想の科学」を創刊。65年、小田実らとベ平連を結成。2004年、大江健三郎らと「九条の会」呼びかけ人となる。著書に『アメリカ哲学』『限界芸術論』『アメノウズメ伝』などのほか、エッセイ、共著など多数。『鶴見俊輔集』全17巻もある。
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開国以来、日本の歩んできた100年、そこに生きた人々、当時の雰囲気、世相風俗を浮き彫りにした、臨場感あふれる迫真のドキュメント。公式記録や史料、体験談、新聞、雑誌、回想録、流行歌にいたるまで多方面から取材し、時代の種々相を写し出した記録現代史全10巻。復刊を待望された名著の文庫化。第9巻は、敗戦直後の想像を絶する経済的窮乏と精神的貧困の時代。同時にまた、日本歴史始まって以来、最も可能性に満ちた時代でもあった。見わたせば一面焼野原、降り注ぐ陽光、そして解放感。引揚者、もと特攻隊、ヤミ屋、戦災孤児、多様な民衆が廃墟の中でさまざまな未来像を描いて必死に生きる。
無風地帯の記録
第1部 未来像の創造(マッカーサーが来た
死をとおして国家の復活を
人民管理
日本の予言者たち
よみがえる共同体
新しい憲法が生まれた)
第2部 占領されるということ(占領軍の肖像
実力者のすげかえ)
第3部 世界の流入(やみ市をとおって
引揚者のもってきた世界)
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