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ちくま学芸文庫

老子

名訳で味わう無為自然の道

己の眼で見ているこの世界は虚像に過ぎない。自我を超えた「無為自然の道」を説く、東洋思想が生んだ画期的な一書を名訳で読む。 【解説: 興膳宏 】

定価

1,320

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09513-8

Cコード

0114

整理番号

-7-1

2013/01/09

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

自己研鑽し、知識を増やすことは、かえって人間を不幸にするのではないか―才知がものをいい、相手を出し抜き、騙すことまでもが出世につながる中国戦国時代の中で、老子はそう考えた。そして農村の自然で素朴な生活に人間の幸せな生き方を見出し、「無為自然」の境地にいたる。無為とは不必要なことは行わないという意味で、孔子をはじめ儒家が貴ぶ学問も、自我を肥大化させるだけの不必要なものと批判した。競争社会を強く否定する老子の思想は、生き方に迷う多くの日本人を魅了してきた。己れの無力を知り、自由に生きるための知恵を、碩学・福永

目次

上篇(道経)
下篇(徳経)

著作者プロフィール

老子

( ろうし )

古代中国の思想家にして、道教創案の中心人物と伝えられる。実在したかどうかには諸説あるが、紀元前400年ごろ、墨子や、孔子の孫・子思と同時代の人物・老たんと考える説が一般的に知られている。

福永光司

( ふくなが・みつじ )

1918-2001年。大分県生まれ。中国思想史家。老荘思想・道教研究の第一人者。京都大学名誉教授。著書に『道教思想史研究』『荘子 古代中国の実存主義』など、訳書に『老子』『列子』『空海 三教指帰ほか』などがある。

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