ヴァルター・ベンヤミン
( べんやみん,ヴぁるたー )1892(Berlin)~1940年(PortBou)。20世紀ドイツの最も異彩を放つ思想家・批評家。きわめて緻密で繊細な文体をもつ卓越した文章家。青年運動の只中で思想形成期を迎え、ユダヤ神秘主義、観念論的弁証法、マルクス主義的歴史哲学等の影響を受ける。激動の時代状況とアクチュアルにまたラディカルに切り結びながら、同時に近代もしくはモデルネの原史(Urgeschichte)を見据え続けた。亡命行の途上でみずから命を絶った。
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『パサージュ論』を構想する中で書きとめられた膨大な覚書を中心に、パリをめぐる考察を一冊に凝縮。ベンヤミンの思考の核を明かす貴重な論考集。
1,760
円978-4-480-09689-0
0110
-3-12
2015/11/10
文庫判
608
頁ドイツを代表する知性ベンヤミンが見つめたパリには19世紀の“原史”(Urgeschichte)が埋め込まれていた。ボードレールの詩行、パサージュ/駅舎/エッフェル塔などの鉄骨建築、万国博覧会、ブルジョワジーの住居、人間・事物の商品というありよう―そこから、ベンヤミンが読みとったヨーロッパ近代の真の姿とは?『パサージュ論』を準備するなかで遺された膨大な草稿群からベンヤミンの哲学的・芸術的思索の核を秘めた論考を集成し、パサージュをはじめ当時の貴重な図版を収録。パリをめぐる諸論考および覚書を比較することで、主著
1 パリ論
2 ボードレール論―ボードレールにおける第二帝政期のパリ
ボードレールにおけるいくつかのモティーフについて
セントラルパーク
3 関連論考/参考資料―土星の環、あるいは、鉄骨建築についていくつかのことを
『パサージュ論』初期覚書集
ボードレール論構想および初期の草稿類
『ボードレールにおける第二帝政期のパリ』異稿より
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