和辻哲郎
( わつじ・てつろう )1889-1960年。 哲学者・倫理学者。東京帝国大学哲学科卒。法政大学、京都帝国大学、東京帝国大学教授などを歴任。『風土 人間学的考察』や『日本古代文化』、『原始仏教の実践哲学』、『鎖国 日本の悲劇』など、日本の精神史に影響を及ぼす名著を数多く著した。
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個人の内面ではなく、人と人の「間柄」に「倫理」の成り立つ場を求める和辻倫理学。近代的主体の超克を模索しつづけたその独自の人間観は、主著『人間の学としての倫理学』『倫理学』において大きく開花する。だが、その二著には知られざる原典、初稿「倫理学」(1931年)が存在した。全集未収録のこの隠れたる論考には、その「人間の学」の核心がより活き活きと、克明に綴られている。ここに随筆「面とペルソナ」、講演「私の根本の考」および座談会「実存と虚無と頽廃」を収録した文庫オリジナル編纂。初期の瑞々して情熱と、その思考完成への
面とペルソナ
私の根本の考
倫理学―人間の学としての倫理学の意義及び方法(人間の学としての倫理学
『人間』『人間の存在』及び『人間の学』の意義
人間の学としての倫理学の方法)
実存と虚無と頽廃―和辻哲郎・務台理作・高坂正顕・西谷啓治
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