川端康成
( かわばた・やすなり )1899-1972年。大阪に生まれる。1924年東京帝大英文科卒業、その年10月に、横光利一らと『文藝時代』を創刊、千葉亀雄が「新感覚派」と呼び、注目を集める。「伊豆の踊子」「掌の小説」のような詩的な作品から、「禽獣」のような虚無的な傾向の強い作品、さらに「眠れる美女」「片腕」のような魔界を思わせる作品など、さまざまな小説を世に送り出した。1968年ノーベル文学賞受賞。1972年、ガス自殺を遂げる。
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日本初のノーベル文学賞に輝いた川端康成は、生涯にわたり幽暗妖美な心霊の世界に魅入られた作家であった。一高在学中の処女作「ちよ」から晩年の傑作「片腕」まで、川端美学の背後には、常に怪しの気配がある。心霊学に傾倒した若き日の抒情的佳品や、凄絶な幻視に満ちた掌篇群、戦後の妖気漂う名品まで、川端文学の源泉となった底深い霊異の世界を史上初めて総展望する、至高の恋愛怪談集成。
片腕
ちよ
処女作の祟り
怪談集1―女
怪談集2―恐しい愛
怪談集3―歴史
心中
龍宮の乙姫
霊柩車
屋上の金魚
顕微鏡怪談
卵
不死
白馬
白い満月
花ある写真
抒情歌
慰霊歌
無言
弓浦市
地獄
故郷
岩に菊
離合
薔薇の幽霊
蚤女
Oasis of Death(ロオド・ダンセイニ)
古賀春江
時代の祝福
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