前の巻の短編小説選と同様に、こうした選集を読む際には、数多い長編の中から私の敬愛する編者が何を選んでいるのかというのが大変楽しみでした。再読する小説が含まれていても、編者の企てにそのまま従って、順番に読んでいくのが楽しく、殆どの小説を以前とは違った印象で読み終えました。そして最後にその編者の解説を楽しみました。同様の選集の企画を望む一方、筑摩書房から出版されいた諸全集の文庫版の出版も切望しております。中村光夫、唐木順三、武田泰淳、大岡正平の全集など、古書店で入手したり図書館から借りて読むことはできますが、常にかばんに入れ、どこでも読むことのできるこれらの文庫版全集がでるのを夢見ております。
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内容紹介
和漢洋にわたる深い知見と尖鋭な批評意識に裏打ちされた作品世界によって、日本の現代小説を切り拓いた文人の著作を三冊に編む選集。日中戦争にむかって緊迫を深めてゆく時代を背景に、“美”を求めて生命を燃やす人々の姿を浮彫にする「白描」、全共闘運動をはじめ政治が沸騰した季節を舞台に、凄絶なテロの行方を描く「天馬賦」、および「八幡縁起」。傑作三篇を収録。
目次
白描
八幡縁起
天馬賦
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