佐野洋子
( さの・ようこ )(1938-2010)北京生まれ。武蔵野美術大学卒業。絵本、小説、エッセイの各分野で活躍。2003年紫綬褒章受章。絵本に『100万回生きたねこ』、『おじさんのかさ』(サンケイ児童出版文化賞推薦)、『わたしが妹だったとき』(新美南吉文学賞)、エッセイ集に『がんばりません』『私はそうは思わない』、『神も仏もありませぬ』(小林秀雄賞)、『シズコさん』『役にたたない日々』など。
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友だちってなんだろう?「友だちというものは無駄な時をともについやすものなのだ。何もしゃべることなぞなく、ただ石段にすわって、風に吹かれて何時間もボーっとしたことのある友だち。失恋した友だちにただふとんをかぶせる事以外何も出来なかった日。中身が泣いているふとんのそばで、わたしはかつおぶしをかいていた」。佐野洋子は友だちをこんなふうに思っている。
子どもって、たいへんだったなあ(友人を必要としない人もいる
三角関係のバランスを学習したころ)
肉親ではない他人を求める時(いじめられたこと、よかったと思ってる
友情を育てるために遊んでいるんじゃない ほか)
それぞれの人生はじまってしまうものなんだ(好き?ネ子のこと
少しずつ人生がはじまってきた)
自然にまた情が情を呼んじゃうんだよね(偽善を学ぶのも大事なこと
女の友だち ほか)
おとなになった私は女友だちとこんな話をしている(みんなが自分を誤解している?
人を傷つけた痛み ほか)
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