三島由紀夫
( みしま・ゆきお )(1925-1970)本名平岡公威。東京四谷生まれ。学習院中等科在学中、〈三島由紀夫〉のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。『仮面の告白』によって文壇の地位を確立。以後、『愛の渇き』『金閣寺』『潮騒』『憂国』『豊饒の海』など、次々話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった。ちくま文庫に『三島由紀夫レター教室』『反貞女大学』『命売ります』『私の遍歴時代』『文化防衛論』などがある。
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戦後文学の華麗なる旗手・三島由紀夫は、実作と批評の両面において、現代日本の怪奇幻想文学興隆にも大きく寄与した天才であった。「仲間」「切符」「孔雀」などの怪談風短篇から、心霊小説としても異彩を放つ中篇「英霊の聲」、上田秋成、柳田國男、泉鏡花らへのオマージュ、出色の幻想文学論「小説とは何か」まで―「三島由紀夫による怪談文芸入門」と称すべき充実の一巻本選集、ここに誕生。
朝顔
雛の宿
花火
切符
鴉
英霊の聲
邪教
博覧会
仲間
孔雀
月澹荘綺譚
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