松本哉
( まつもと・はじめ )1943年兵庫県神戸市生まれ。作家・風景画家。1967年神戸大学理学部物理学科卒。河出書房新社、東京図書で、1985年まで、物理・天文の専門書の編集に従事したのち、文筆業に。著書に『女たちの荷風』(ちくま文庫)、『永井荷風という生き方』『寺田寅彦は忘れた頃にやって来る』(集英社新書)、『すみだ川横丁絵巻』(三省堂)、『大江戸散歩絵図』(新人物往来社)などがある。2006年10月逝去。
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夜の疲れを引きずったままの朝の女郎衆を見て、「あれが美しく見えなくちゃあ、小説は書けませんぜえ」と荷風は言ってのけた。奔放なことで有名な荷風の女性関係だが、著者は当時の資料に丁寧にあたりその虚実に迫る。また、引用とともに男女の様が生き生きと蘇る。荷風自身が記した「愛人一覧表」の16人はもとより、それ以外の女性も多数登場。十人十色、百人百色。
めざめのころ
深川の恋
異国で別れた女
二度の結婚と離婚
人騒がせな「文学芸者」
男の後悔
性懲りもなく
終生の愛人と男の夢
墨東の女たち
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