徳川夢声
( とくがわ・むせい )1894~1971。島根県生まれ。大正2年、活動写真弁士となり、独特の語り口で人気を集め、欧米映画の名解説者として一世を風靡した。戦後はラジオからテレビに進出、とくにNHKラジオで放送された『宮本武蔵』が有名。昭和25年、NHK放送文化賞、30年、菊池寛賞受賞。32年には紫綬褒章を受章。
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相手の心を和らげ、話題を引き出す術は夢声の話術にある。対談のジャンルに独特の世界を拓いた『問答有用』から、『週刊文春』長期連載対談中の阿川佐和子が精選したベスト版。対談の名手の前で思わず本音を吐露してしまう有名人は、吉田茂、湯川秀樹など20名。
吉田茂―機智とユーモア、ワンマン宰相
湯川秀樹―ノーベル賞博士の推理と直感
志賀直哉―小説の神様のガマ綺談
吉川英治―歳月五年、「新・平家」長旅のこと
柳田國男―ひとつ目小僧から記紀まで
山下清―「兵隊の位」が好きな裸の大将
今東光―「ダンカはダニや」、河内の毒舌和尚
長嶋茂雄―ゴールデン・ボーイの野球観
平林たい子―職業転々、反権威を貫く
花森安治―パーマにスカートの衣裳哲学
武者小路実篤―真理先生の楽天的人生観
松本清張―社会派推理小説のパイオニア
牧野富太郎―植物に捧げた九十年
藤田嗣治―国際画家のパリ画壇交友録
尾崎士郎―「人生劇場」の客気おとろえず
吉田健一―宰相御曹司の「あいつとぼく」
岡本太郎―さらば職業画家、前衛派の気炎
子母沢寛―子母沢文学のエスプリ
高浜虚子―ホトトギス王国率いて十万句
谷崎潤一郎―老境を楽しむ江戸っ子文豪
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