loading...

ちくま文庫

名短篇ほりだしもの

宮部みゆきを震わせた 北村薫を奮わせた

「過呼吸になりそうなほど怖かった!」宮部みゆきを震わせた、ほりだしものの名短篇。だめに向かって/三人のウルトラマダム/少年/穴の底ほか

定価

924

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42793-9

Cコード

0193

整理番号

-24-4

2011/01/06

判型

文庫判

ページ数

368

解説

内容紹介

「過呼吸になりそうなほど怖かった!」と宮部みゆきが思わず口にした、ほりだしものの名短篇!宮沢章夫「だめに向かって」、片岡義男「吹いていく風のバラッド」、内田百閒「亀鳴くや」、久野豊彦「虎に化ける」、伊藤人譽「穴の底」、織田作之助「天衣無縫」など、目利き二人を震わせた短篇が勢揃い。

目次

だめに向かって(宮沢章夫)
探さないでください(宮沢章夫)
「吹いていく風のバラッド」より『12』『16』(片岡義男)
日曜日のホテルの電話(中村正常)
幸福な結婚(中村正常)
三人のウルトラ・マダム(中村正常)
「剃刀日記」より『序』『蝶』『炭』『薔薇』『指輪』(石川桂郎)
少年(石川桂郎)
カルメン(芥川龍之介)
イヅク川(志賀直哉)
亀鳴くや(内田百閒)
小坪の漁師(里見弴)
虎に化ける(久野豊彦)
中村遊郭
(尾崎士郎)
穴の底(伊藤人譽)
落ちてくる!(伊藤人譽)
探し人(織田作之助)
人情噺(織田作之助)
天衣無縫(織田作之助)

著作者プロフィール

北村薫

( きたむら・かおる )

1949年埼玉県生まれ。作家・アンソロジスト。早稲田大学ではミステリクラブに所属。高校の国語教師のかたわら、89年「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の?』で日本推理作家協会賞受賞。『秋の花』などの”円紫さんと私”シリーズ、『覆面作家は二人いる』シリーズなど著書多数。”ベッキーさんシリーズ”の『鷺と雪』で2009年直木賞受賞。読書家、本格推理ファンとして、評論、アンソロジーにも腕をふるっている。

宮部みゆき

( みやべ・みゆき )

宮部 みゆき(みやべ・みゆき):1960年東京都生まれ。1987年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『火車』で山本周五郎賞、『理由』で直木賞、『名もなき毒』で吉川英治文学賞、ほか多数の文学賞を受賞。著書に『霊験お初捕物控』『ぼんくら』『三島屋変調百物語』シリーズ、『きたきた捕物帖』シリーズなど。

宮沢章夫

( みやざわ・あきお)

1956年静岡県生まれ。劇作家・演出家・作家・早稲田大学文学学術院教授。90年、演劇ユニット「遊園地再生事業団」を結成し、1993年戯曲『ヒネミ』(白水社)で岸田國士戯曲賞を受賞、2010年『時間のかかる読書』(河出文庫)で伊藤整文学賞(評論部門)を受賞。著書に『牛への道』『わからなくなってきました』(新潮文庫)、『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』(新潮社)、『長くなるのでまたにする。 』(幻冬舎)、『東京大学「80年代地下文化論」講義 決定版』(河出書房新社)など多数。

片岡義男

( かたおか・よしお)

片岡 義男(かたおか・よしお):1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始める。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『日本語の外へ』『東京22章』『万年筆インク紙』『珈琲が呼ぶ』『窓の外を見てください』『いつも来る女の人』『言葉の人生』ほか多数の著書がある。

芥川龍之介

( あくたがわ・りゅうのすけ)

1892-1927年。東京の下町生まれ。幼いころより和漢の書に親しみ、怪異を好んだ。一高、東京帝大英文科にすすむ。在学中に書いた「鼻」が夏目漱石の激賞を受ける。しばらく教員生活をしたのちに創作に専念、第一創作集『羅生門』によって文壇の地位を確立。以後、王朝物、キリシタン物、開化物など、たえず新機軸につとめ、知的で清新な作風をつくりあげた。睡眠薬により自殺。

内田百閒

( うちだ・ひゃっけん)

1889-1971。岡山市の生まれ。本名は栄造。ペンネームは郷里の百閒川にちなむ。旧制六高在学中は俳句に親しむ。東大ドイツ文学科卒。陸軍士官学校、海軍機関学校、法政大学等でドイツ語を教える。教師をやめたのち作家活動に入り、特異な幻想をつづった短編集「冥途」「旅順入城式」を発表。飄逸な「百鬼園随筆」によってひろく世に出た。借金術の大家で、鉄道好きとしても知られていた。

この本への感想

堪能致しました。片岡義男「吹いていく風のバラッド」の格好よさ。石川桂郎「剃刀日記」に惚れ惚れ(特に『蝶』が印象に残りました)。伊藤人譽「穴の底」では本を持つ手に力が入り、読み終った時には心なしか指がだるくなってました。


いいものが埋もれてはもったいないです。ほりだしものを読ませていただき有難うございます。

Hum

さん
update: 2020/12/01

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

  • [*]は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
  • (ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
  • ※お寄せいただいたご意見・ご感想の著作権は小社へ帰属し、当ホームページや小社出版物に転載させていただく場合がございます。
  • ※ご意見・ご感想への返信はいたしておりません。ご了承ください。

「ちくま文庫」でいま人気の本

いま話題の本