辻原登
( つじはら・のぼる )1945年生まれ。85年「犬かけて」でデビューする。90年『村の名前』で芥川賞、98年『翔べ麒麟』で読売文学賞、2000年『遊動亭円木』で谷崎潤一郎賞、05年「枯葉の中の青い炎」で川端康成文学賞、06年『花はさくら木』で大佛次郎賞、10年『許されざる者』で毎日芸術賞、11年『闇の奥』で芸術選奨文部科学大臣賞、13年『冬の旅』で伊藤整文学賞を受賞する。その他、『熊野でプルーストを読む』(ちくま文庫)、『東京大学で世界文学を学ぶ』など著書多数。
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「ぼくは14歳で家を出た。そして、本と映画とともに生きてきた」。1990年に芥川賞を受賞した著者は、豊かな物語性と変幻自在の舞台設定によって多くの読者を魅了し続けている。さらに近年刊行された『東京大学で世界文学を学ぶ』は、読み手としての優れた能力を遺憾なく発揮した作品として話題を呼んだ。その著者が自らの著作の航跡と周辺をたどり「本のある生活」を綴る。
1 私の「解説」(萬葉三感―私の愛する萬葉集
熊野でプルーストを読む ほか)
2 読書の周囲(私の「黒髪」遍歴
大岡昇平の涙の水源 ほか)
3 仕事のあとさき(禁忌と秘密
船でShanghaiへゆく ほか)
4 日常の点景から(もはやだれの息子でもない
フェリーニの都へ ほか)
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