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定価

968

(10%税込)
ISBN

978-4-480-42930-8

Cコード

0197

整理番号

-29-3

2012/03/07

判型

文庫判

ページ数

288

解説

内容紹介

ムーミン作家トーベ・ヤンソンは、じつは子供のこだわりと大人のユーモアやペーソスがない交ぜになった味わい深い小説やエッセイの作者でもある。多くの名作短篇のなかから、明るく楽しい作品を編んだ「トーベ・ヤンソン短篇集」に対し、本書はいわばそのダークサイド。シニカルでいて愛に溢れた独特の作品群は、気むずかしく気位が高い老人のよう。まさにヤンソンの本領が発揮された一冊。

目次

砂をおろす/第二の男/発破/ハワイ、ヒロからの物語/夏の子ども/灰色の繻子/クララからの手紙/八月に/機関車/ルゥベルト/花の子ども/記憶を借りる女/八〇歳の誕生日/狼/主役/連載漫画家/黒と白――エドワード・ゴーリーにささぐ

著作者プロフィール

トーベ・ヤンソン

( やんそん,とーべ )

1914年ヘルシンキ生まれ。2001年6月27日没。スウェーデン系フィンランド人。父は彫刻家、母は挿絵画家という環境に育ち、幼いころから芸術家への道を志す。15歳から絵を学び、はやくから挿絵画家、風刺画家、短編作家としても活躍する。1945年から25年間にわたって書きつづけた「ムーミン」シリーズは世界各国で多くの読者を生み、国際アンデルセン大賞ほかかずかずの賞を受賞する。またシリーズ完結後「おとな向け」の小説の執筆を始め、まったくあらたな境地を切り拓き、独特の作風に高い評価を得た。著書に『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(講談社)他多数。

冨原眞弓

( とみはら・まゆみ )

1954年生まれ。聖心女子大学哲学科教授。フランス哲学専攻。89年にヤンソン作品に出会い、原著を読むためにスウェーデン語を習得。以後、ヤンソン作品の翻訳・研究を多数手掛ける。著書に『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』『ムーミンを読む』『ムーミン谷のひみつ』『ムーミン谷のひみつの言葉』『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』など。訳書にヤンソン作品多数のほか、「ムーミン・コミックス」がある。『根をもつこと』『自由と社会的抑圧』などシモーヌ・ヴェイユ著作の編訳書も多い。

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