平松洋子
( ひらまつ・ようこ )エッセイスト。東京女子大学卒業後、食や生活文化を中心に幅広く執筆活動を行う。『買えない味』で第16回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。『野蛮な読書』で第28回講談社エッセイ賞を受賞。『サンドウィッチは銀座で』『なつかしいひと』『ステーキを下町で』など著書多数。
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いつもつけあわせの位置に甘んじているパセリ。それが刻みパセリたっぷりのオムレツやピラフ、パセリだけの天ぷらを食べた瞬間に、その味わいの豊かさに驚く。ペンチで砕いた胡椒の華麗な破壊力、噛むほどにぐんぐん底力を発揮するドライフルーツのおいしさ…。身近なものたちの隠された味は一度知ったらやめられない。『買えない味』に続くエッセイ集第二弾。
はっとする味(パセリ―「つけ合わせ」以上の美学
魚の骨―ゼラチン質をまとう ほか)
鰻にでもする?(鰻―鰻にでもする?
酒―極彩色の夢を見る ほか)
なくてはだめなのだ、もう(精米―米にも鮮度はある
たわし―調理道具にもなる ほか)
日常のすきま(小鉢―手間を少しだけ盛りこむ
ガラス―使い終わりに山場あり ほか)
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