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ちくま文庫

わたしの三面鏡

「老女の甘ったれには……なりたくない。」 明治生まれの脇役女優が綴った 日々の心情

七〇歳を越えた「脇役女優」が日々の暮らしと、一喜一憂する心を綴ったエッセイ集。気丈に、しかし心おだやかに生きる明治女の矜持。 【解説: 近藤晋 】

定価

770

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43159-2

Cコード

0195

整理番号

-30-3

2014/04/09

判型

文庫判

ページ数

224

解説

内容紹介

「女優」「主婦」「もの書き」という三つの顔を持つ著者が、日々の暮らしの中で老いと向き合い、一喜一憂する心を綴ったエッセイ集。花が咲かなくなった庭の百日紅にわが身を重ね、心を痛める日もあれば、「老女の甘ったれには…なりたくない」とつぶやき、背すじをシャンとのばす日もある。気丈に、しかし心おだやかに生きる明治女の矜持。

目次

1(ほろ苦い戒め―老いの入り舞い
役者と齢
綿入れのちゃんちゃんこ
庭のはる・あき
たしなみ
おんなの太腕
くりごと
新旧交替
つくろいつつ…
寂のある暮らし
ツァーのひとり旅
ホンネとたてまえ
「いまは末世なり」
平和願望)
2(対談 ほんの一滴の愛情で(遠藤周作)
対談 伝えたい、包容力のある家庭(山田太一))

著作者プロフィール

沢村貞子

( さわむら・さだこ )

1908‐1996。東京・浅草生まれ。府立第一高女卒、日本女子大学中退。在学中に新築地劇団に入団、治安維持法違反で獄中生活を送る。その後日活に入社し、1934年映画界にデビュー、小津安二郎監督作品などで名脇役として活躍する。半生をとりあげたNHK朝の連続ドラマ「おていちゃん」(78年)では下町育ちのきっぱりとした生き方に多くのファンが共感した。一方で日々の暮らしを綴るエッセイも数多く発表、77年「私の浅草」で日本エッセイスト・クラブ賞受賞。ほかに「寄り添って老後」「わたしの脇役人生」「わたしの三面鏡」「老いの楽しみ」(ちくま文庫)ほか多数の著書がある。

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