南條範夫
( なんじょう・のりお )1908(明治41)年―2004(平成16)年。東京生まれ。東京帝国大学法学部、同経済学部卒業。満鉄調査部ほかを経て、國學院大學教授となる。『週刊朝日』の懸賞小説に入選。1956年「燈台鬼」で直木賞を受賞。以降、時代小説、歴史小説を執筆。「残酷もの」などでブームを引き起こした。主な著書に『残酷物語』『駿河城御前試合』〈月影兵庫シリーズ〉などがある。
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古代から近世まで、上からの暴力は常に残忍酷薄な様相をもって、人々を苦しめてきた。それに対する庶民の暴力はいかに興り、そしていかに敗れてきたか。鮮やかに描く。
第1章 古代―無暴力の時代(もの言わぬ庶民たち―偽籍・逃亡・浮浪
集団的意志表示のきざし―愁訴)
第2章 中世―爆発する庶民の暴力(組織的暴力の発生―正長の一揆・嘉吉の一揆
はじめて権力を握った庶民―山城国一揆
暴力をささえた宗教―一向一揆)
第3章 近世前期―強大な支配者への反抗(中世的エネルギーの総決算―島原の乱
農民英雄の時代―代表越訴
領主に向けられたほこ先―惣百姓一揆)
第4章 近世後期―徳川幕府との対決(散発から連合へ―幕藩惣百姓一揆
公鮮たる武力闘争―三上騒動・武蔵大打ちこわし
利用された庶民のエネルギー―「ええじゃないか踊り」)
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