夢枕獏
( ゆめまくら・ばく )1951(昭和26)年、神奈川県生まれ。77年に『カエルの死』でデビュー。「キマイラ」「魔獣狩り」「陰陽師」「餓狼伝」など続々と人気シリーズを発表し、ベストセラー作家となる。89年に『上弦の月を喰べる獅子』が第10回日本SF大賞、98年に『神々の山嶺』が第11回柴田錬三郎賞、2011年発表の『大江戸釣客伝』で第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞、第46回吉川英治文学賞を受賞する。近著に『大江戸恐龍伝』(全5巻)。
loading...
古来より日本人の心のありかたに強い影響を与えてきた“鬼”。古典の説話、小説、コミック、評論に至るまで、数多ある“鬼”にまつわる作品の中から夢枕獏を唸らせたものばかりを集めた傑作アンソロジー。坂口安吾「桜の森の満開の下」、手塚治虫「安達が原」、馬場あき子「鬼の誕生」、筒井康隆「死にかた」、田辺聖子「鬼の歌よみ」など15作収録。
桜の森の満開の下(坂口安吾)
赤いろうそくと人魚(小川未明)
安達が原(手塚治虫)
夜叉御前(山岸凉子)
吉備津の釜(上田秋成)
僧の死にて後、舌残りて山に在りて法花を誦する語、第三十一(今昔物語集)
鬼、油瓶の形と現じて人を殺す語、第十九(今昔物語集)
近江国安義橋なる鬼、人を〓(くら)ふ語、第十三(今昔物語集)
日蔵上人吉野山にて鬼にあふ事(宇治拾遺物語)
鬼の誕生(馬場あき子)
魔境・京都(小松和彦・内藤正敏)
檜垣―闇法師(夢枕獏)
死にかた(筒井康隆)
夕顔(倉橋由美子)
鬼の歌よみ(田辺聖子)
解説 鬼たちの宴(夢枕獏)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。