吉田篤弘
( よしだ・あつひろ )1962年東京生まれ。主な著作に『つむじ風食堂の夜』『針がとぶ Goodbye Porkpie Hat』『百鼠』『空ばかり見ていた』『78ナナハチ』『小さな男*静かな声』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『圏外へ』『パロール・ジュレと紙屑の都』『水晶萬年筆』『モナ・リザの背中』『電氣ホテル』『ソラシド』『レインコートを着た犬』などがある。小説を執筆するかたわら、クラフト・エヴィング商會名義による著作と装幀の仕事も行なっている。
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私たちは、いろいろなところで本を開く。電車で、ベッドで、公園のベンチで、縁側で、喫茶店で、お風呂で…。なぜそこで本を読んでいるのか、何を読んでいるのか、何を感じているのか。そこには、ひとつひとつ異なる物語がある。そしてもちろん、開いた本の中にもまた別の物語があるだろう。フジモトマサルが描いた読書の風景から吉田篤弘が紡いだ物語が24。星空を眺めるごとく味わえる物語集。
夜行列車にて
背中の声
読者への回復
灯台にて
虎の巻
待ち時間
地上の教え
何ひとつ変わらない空
居残り日録
眠くない
かならず
影の休日
寝静まったあとに
話の行き先
寝耳に水
ひとり
背中合わせ
とにかく
海へ
希有な才能
日曜日の終わりに
暗転
時間を買う
恋と発見
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