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ちくま文庫

あるフィルムの背景

——ミステリ短篇傑作選

定価

924

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43476-0

Cコード

0193

整理番号

-7-1

2017/11/08

判型

文庫判

ページ数

416

解説

内容紹介

検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。普通の人々が歪んだ事件を引き起こす恐ろしさと悲しみを巧みに描き、読者の予想を裏切る驚愕の結末を鮮やかに提示する。昭和の名手の妙技を堪能できる、文庫オリジナルの短篇傑作選。

目次

第1部(惨事
蝮の家
孤独なカラス
老後
私に触らないで
みにくいアヒル
女の檻
あるフィルムの背景)
第2部(絶対反対
うまい話
雪山讃歌
葬式紳士
温情判事)

著作者プロフィール

結城昌治

( ゆうき・しょうじ )

1927-1996年。東京生まれ。小説家、俳人。早稲田専門学校法律科で学び、48年に東京地方検察庁に入庁するも、同年肺結核を患い入院。療養中に推理小説を読み始め、59年「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」の第一回短編探偵小説コンテストで「寒中水泳」が第一席で入選、同年処女長編『ひげのある男たち』を刊行。64年『夜の終る時』で第17回日本推理作家協会賞、70年『軍旗はためく下に』で第63回直木賞、85年に『終着駅』で第19回吉川英治文学賞を受賞。他の代表作に『ゴメスの名はゴメス』『白昼堂々』『志ん生一代』『あるフィルムの背景』など。

日下三蔵

( くさか・さんぞう )

1968年、神奈川県生まれ。SF・ミステリ評論家、アンソロジスト。ちくま文庫では山川方夫、都筑道夫、田中小実昌、結城昌治など多数の編書を手がける。

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