多岐川恭
( たきがわ・きょう )1920年、福岡県生まれ。東京帝国大学経済学部卒業。54年、白家太郎名義で応募した「みかん山」が「宝石」短篇懸賞に佳作入賞してデビュー。58年に『濡れた心』で第4回江戸川乱歩賞を、59年に「落ちる」など3篇で第40回直木賞を受賞。ほかの著書に『異郷の帆』『墓場への持参金』『おやじに奉げる葬送曲』など。また数多くの時代小説作品を残している。94年歿。
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過度な自己破壊衝動を持つ男は最愛の妻を得ることで生きる意味を見出したかに思えたが、主治医の男と妻の関係に疑念を抱く(「落ちる」)。うだつの上がらない万年平行員の宿直当番中に銃を持った強盗が現れた。その意外な顛末とは?(「ある脅迫」)。サスペンスからユーモア、本格推理、叙情豊かな青春までバラエティに富む昭和ミステリの傑作短篇集。単行本未収録作「砂丘にて」収録。
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