氷室冴子
( ひむろ・さえこ )1957年生まれ。北海道岩見沢市出身。1977 年「さよならアルルカン」で第 10 回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞し、デビュー。著作に『なんて素敵にジャパネスク』『クララ白書』『海がきこえる』などが多数。 2008 年逝去。
loading...
あなた、やっぱり処女なんでしょ──。「少女小説家」は嘲笑された。『なんて素敵にジャパネスク』『クララ白書』ほかベストセラーを多数送り出し、セクハラという言葉が世間に登場し始めた頃、「いっぱし」の年齢・三十歳を越えた著者。女としてただ社会に在るだけで四方八方から襲い来る違和感を、まっすぐに、そして鮮やかに描いた不朽のエッセイが満を持して復刊! 解説 町田そのこ
いっぱしの女の“夢の家”(バーブラとミドラー
夢の家で暮らすために
詠嘆なんて大嫌い
とてもすばらしかった旅行について
一番とおい他人について)
いっぱしの女のため息(一万二千日めの憂鬱
俗物あり
さようなら女の子
レズについて
〈妹の力〉と〈女の大義〉)
いっぱしの女から男たちへ(なるほど
年表をめくる意味について
ブラキストン線について
シュプレヒコールの歌
それは決して『ミザリー』ではない)
いっぱしの女の生きる時代(愕然の日々
ありふれた日の夜と昼について
羅生門をめぐる連想
やっぱり評論もよみたい)
対談 いっぱしの女大いに語る―高泉淳子+氷室冴子
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。