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ちくま文庫

『おくのほそ道』謎解きの旅

——身体感覚で「芭蕉」を読みなおす

芭蕉が『おくのほそ道』に秘めた謎とは? 「歌枕」の呪術性、地名に込められた意味。俳人の素用、謡曲を元に異界を幻視する。帯文 いとうせいこう

定価

946

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43879-9

Cコード

0195

整理番号

-40-3

2023/05/10

判型

文庫判

ページ数

320

解説

内容紹介

芭蕉が『おくのほそ道』に秘めた謎とは? 
「歌枕」の呪術性、地名に込められた意味。俳人の素用、謡曲を元に異界を幻視する。

「能を「代入」すると『おくのほそ道』の謎がこんなにはらはら解ける!」いとうせいこう

芭蕉は、『おくのほそ道』に暗号のようなコード(術語)を潜ませた。「歌枕」の呪術性、地名に込められた意味とは? 意図的に未完成のフィクションとした理由は? 当時の俳人の素養だった謡曲を元に書かれた古典名作を、能楽師が易しく案内する。この世とあの世のあわいの者として、芭蕉が義経鎮魂の旅をする。死と再生を経て、亡者を幻視し謡い、鎮まる。

目次

第1章 そぞろ神が旅路へと誘う―歌枕を巡る「能」の旅
第2章 謎を解く「ワキ」―芭蕉はなぜ「コスプレ」をしたのか
第3章 死出の旅―現実との別れ、異界との出会い
第4章 中有の旅―「時間」が「空間」になる旅
第5章 再生の旅―「旅心」定まり異界に遊ぶ
第6章 鎮魂の旅―夢の跡に重なる物語

著作者プロフィール

安田登

( やすだ・のぼる )

安田 登(やすだ・のぼる):1956年生まれ。 能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。関西大学特任教授。 著書に、『身体能力を高める「和の所作」』(ちくま文庫、2010年)『異界を旅する能』(ちくま文庫、2011年)、『日本人の身体』(ちくま新書、2014)、『身体感覚で『論語』を読みなおす――古代中国の文字から (新潮文庫、2018年)、『見えないものを探す旅――旅と能と古典』(亜紀書房、2021年)『古典を読んだら、悩みが消えた。――世の中になじめない人に贈るあたらしい古典案内』(大和書房、2022年)、『魔法のほね』(亜紀書房、2022年)など多数。

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