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ちくま学芸文庫
解放されたゴーレム
——科学技術の不確実性について
科学技術は強力だが不確実性に満ちた「ゴーレム」である。チェルノブイリ原発、エイズなど7つの事例をもとに、その本質を科学社会的に繙く。
- 定価
-
1,430
円(10%税込)
- ISBN
-
978-4-480-51022-8
- Cコード
-
0140
- 整理番号
-
コ
-50-1
-
2020/11/10
- 判型
-
文庫判
- ページ数
-
320
頁
- 解説
内容紹介
科学技術は強力で役に立つが、不確実性に満ち、危険をももたらす〈ゴーレム〉である。湾岸戦争でのパトリオット・ミサイルの成否、チャレンジャー号爆発の責任の帰趨、チェルノブイリ原発事故後の牧夫と科学者の対立、エイズ治療における患者コミュニティの役割……。論争を巻き起こした7つの事例をもとに、「確実で価値中立的な知識」という素朴な科学観を退け、さまざまな仮説や解釈が競合し、政治や経済などと相互作用する「作られつつある科学・技術」の本質を解き明かす。科学が確かな答えを出せず専門家の見解が揺れ動くとき、わたしたちは何を指針とすればいいのか。民主主義社会で科学技術を扱うためのリテラシーを問うた一冊。
目次
序論 技術のゴーレム
1章 鮮やかな撃墜?―湾岸戦争におけるパトリオット・ミサイルの役割
2章 裸にされた打ち上げ―チャレンジャー号爆発の責任を帰すこと
3章 衝突!―核燃料容器と霧散防止ジェット燃料の実験
4章 ゴールドの世界―石油の起源を巡る論争
5章 快適さと歓びの知らせ―七賢人と経済学
6章 子羊の科学―チェルノブイリとカンブリア地方の牧羊農夫たち
7章 アクト・アップ―エイズ治療に貢献する素人の知識
結論 ゴーレムの機能するところ
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