青柳正規
( あおやぎ・まさのり )青柳 正規(あおやぎ・まさのり):1944年生まれ。東京大学文学部卒。文学博士。古典考古学、美術史を専攻。東京大学教授、国立西洋美術館館長、独立行政法人国立美術館理事長、文化庁長官などを歴任し、現在、東京大学名誉教授、山梨県立美術館長、多摩美術大学理事長。おもな著書に『エウローパの舟の家』(地中海学会賞)、『古代都市ローマ』(マルコ・ポーロ賞、濱田青陵賞)、『逸楽と飽食の古代ローマ』『文化立国論』など多数。
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凱旋門、神殿、コロッセウム、浴場、水路……
都市から見る帝国の興亡
円形闘技場、神殿、水路。帝国の首都ローマの都市計画から皇帝たちの思想と歴史を読む。帝国の興亡を描くスリリングなローマ都市史。解説 陣内秀信
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帝国の首都として繁栄を極めたローマ。世界に類を見ない壮麗な都市と建造物は皇帝たちの熾烈な権力闘争の場であり、その政治的意図を示す舞台でもあった。本書ではカエサル登場以前の紀元前2世紀から、コンスタンティノープル遷都にいたる330年まで約500年のローマの都市計画と建造物を一望し、そこに刻まれた各皇帝の政策や思想、歴史を読み解く。凱旋門、神殿、コロッセウム、浴場、広場や水路などを備えた都市はやがて変革期を迎え、皮肉にも都市に蓄積された歴史の重みによって終止符を打たれることになる。帝国の興亡を浮かび上がらせるスリリングなローマ都市史。
第1章 壮麗な都へ――カエサルの野望
第2章 秩序ある都――アウグストゥスの政治
第3章 新都市整備計画――ネロの光と影
第4章 横溢の都――フラウィウス朝の時代
第5章 都市機能の充実――五賢帝の時代
第6章 王朝都市――セウェルス朝の目論見
第7章 永遠の都――都市に刻印される歴史
文庫版あとがき
解説 都市ローマでの古代との対話(陣内秀信)
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