高橋和巳
( たかはし・かずみ )精神科医。医学博士。1953年生まれ。福島県立医科大学卒業後、東京医科歯科大学神経精神科に入局。大脳生理学・脳機能マッピング研究を行う。都立松沢病院で精神科医長を退職後、都内でクリニックを開業。カウンセラーの教育にも熱心で、スーパーヴィジョンを行っている。著書に『「母と子」という病』(ちくま新書)、『子は親を救うために「心の病」になる』『人は変われる』(ちくま文庫)、『新しく生きる』『楽しく生きる』(共に三五館)等がある。
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親のために、引きこもった男の子。摂食障害になった女の子。善悪が逆転した感覚を持ち、「虐待の連鎖」に悩む子育てママ。親とのつながりを持てずに育った女性の、「異邦人」のような存在感の希薄さ…。様々な症例を基に解明される、親子という「生きづらさ」の原点と、その解決。
第1章 息子は親を救うために引きこもった(学童期は親の生き方をまるごと取り入れる
反抗期の激しさは、親が教えた「心の矛盾」に比例する
「ママの苦しみをとるために僕は不登校になった」
親の老後が心配なので、僕は三二歳で引きこもった)
第2章 娘の摂食障害が、母親の人生を回復させた(拒食症は「我慢が第一」という生き方の結果
互いの我慢がとれて、母と娘の人生が回復する)
第3章 虐待されて育った子は「善と悪が逆」になっている(虐待を受けて育った母が、子どもを追いつめる
虐待が止まらないのは心理システムが逆転しているから)
第4章 親とのつながりを持てなかった子の不思議な訴え(親とのつながりを持てないと世界は希薄化する
この世界での解決は、「親と出会う」前に戻ること)
第5章 心の発達段階の最後、「宇宙期」とは何か(生きている実感がある、ない、の違い
成人期の先、「宇宙期」を推測する
「この世界」から離れ「宇宙期」へと至る心のプロセス)
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