吉本隆明
( よしもと・たかあき )1924-2012年。東京生まれ。東京工業大学電気化学科卒業。詩人・評論家。戦後日本の言論界を長きにわたりリードし、「戦後最大の思想家」「思想界の巨人」などと称される。おもな著書に『言語にとって美とはなにか』『共同幻想論』『心的現象論』『マス・イメージ論』『ハイ・イメージ論』『宮沢賢治』『夏目漱石を読む』『最後の親鸞』『アフリカ的段階について』『背景の記憶』などがある。
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著者が青年期から強い影響を受けてきた宮沢賢治について、機会あるごとに生の声で語り続けてきた三十数年に及ぶ講演のすべてを収録した。賢治にとっての「ほんとう」とは何か。生涯を決定した法華経信仰、独特の自然観や倫理の問題までが、ふかく掘り下げられている。その時々の関心の深化と拡大によって、次々と切実なテーマが取り上げられ、重層化していった過程を鮮明に映し出す、貴重な一冊。
1 宮沢賢治の童話について
2 宮沢賢治の世界
3 宮沢賢治の陰―倫理の中性点
4 エリアンの詩とうた
5 宮沢賢治の文学と宗教
6 宮沢賢治における宗教と文学―ほんとうの考えとうその考えを分ける「実験の方法」
7 宮沢賢治を語る
8 宮沢賢治 詩と童話
9 いじめと宮沢賢治
10 賢治の世界―宮沢賢治生誕百年に因んで
11 宮沢さんのこと―第十九回宮沢賢治賞受賞者のあいさつ
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