彭丹
( ほうたん )1971年生まれ。日中比較文化・比較文学研究者。法政大学国際日本学研究所客員学術研究員、同大学社会学部講師。建長寺研究員。四川大学で日本文学を学び、中国で航空会社に勤めたあと日本留学。東京学芸大学大学院にて修士号、法政大学大学院にて博士号を取得。著書に『中国と茶碗と日本と』(小学館)、『唐物と日本のわび』(淡交新書)がある。
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和歌と漢詩。古代東アジアに誕生した二つの傑出した言語芸術は、それぞれ共通点を持ちながらも、独自の世界をつくりあげてきた。本書は、両者の「恋歌」を入口に、その豊穣な世界を逍遙し、魅力を語る。そして古代の日本と中国に生きた人々の心情と運命に迫る。日中の文化をともによく知る気鋭の比較文学者による、渾身の一冊。
第1章 若菜―風と花と月(「関雎」の恋
「籠もよみ籠持ち」の恋 ほか)
第2章 恋の声―無声の声(文字の声
琴の声 ほか)
第3章 秘すれば恋―真々假々(忍ぶ恋
神女に恋する ほか)
第4章 恋と宇宙―水遠と刹那(深閨の恋
脱出 ほか)
第5章 恋の終焉―もののあはれと雅怨(雅と悲
もののあはれの悲と雅 ほか)
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