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筑摩選書

アジールと国家

——中世日本の政治と宗教

世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールとは、一体どのようなものだったのか。歴史の中で果たしてきた役割を中世日本を舞台として跡付ける。

定価

1,870

(10%税込)
ISBN

978-4-480-01687-4

Cコード

0321

整理番号

185

2020/02/12

判型

四六判

ページ数

336

解説

内容紹介

世俗の権力の及ばない避難所、聖なる別天地としてのアジールは、人々を魅了し歴史の中で大きな役割を果たしてきた。比叡山、高野山、東大寺などは、個人支配者を持たないまま、国家権力と鋭く対峙する存在であった。また、天皇を超える権威を仏神に認めた彼らは、時には内裏にまで押し入って自らの要求を押し通した。寺社勢力を中心に無名の大衆の実力を探る。日本中世を舞台に、アジールの在り方と意義、盛衰を跡付ける一冊。

目次

日本中世のアジール
第1部 概念(アジールとは何か
魔術と迷信の中世
日本アジールの特質)
第2部 日本アジールの通史(アジールの成立
アジールのルール
退化するアジール)
第3部 アジールの諸問題(アジール・境内都市・歴史)
アジールと国家

著作者プロフィール

伊藤正敏

( いとう・まさとし )

1955年東京都生まれ。東京大学大学院人文科?w研究科修士課程修了。思想家・中世史研究家。一乗谷朝倉氏遺跡調査研究所文化財調査員、文化庁記念物課技官、長岡造形大学教授などを歴任。現在は研究・執筆活動に専念している。文献史学、考古学、文化財保護行政などをフィールドとしている。研究対象は日本村落史と中世寺社勢力論。著書に『中世後期の村落』『中世の寺社勢力と境内都市』『日本の中世寺院』(以上、単著)、『中世の村落と現代』『戦国大名朝倉氏と一乗谷』『延暦寺と中世社会』(以上、共著)などがある。

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