北原糸子
( きたはら・いとこ )1939年山梨県生まれ。東京教育大学大学院日本史専攻修士課程修了。神奈川大学歴史民俗資料学研究科特任教授を経て、現在、立命館大学歴史都市防災研究センター教授、歴史地震研究会前会長。日本の災害史研究を重ねている。著書に『磐梯山噴火』『日本災害史』(吉川弘文館)、『地震の社会史』(講談社)、『近世災害情報論』(塙書房)、『関東大震災の社会史』(朝日新聞出版)が、共編著に『日本歴史災害事典』(吉川弘文館)などがある。
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寛永13年の江戸城外堀の天下普請は、第三代将軍家光の威信をかけた一大国家事業であった。これにより、江戸城は城郭が完成、現代の首都東京に引き継がれる都市プランとその基盤が形成された。人力だけの時代に一体どのようにして大土木工事は可能だったのか。外堀や石垣の構築、水利施設の整備など、インフラの視点から、都市づくりの細部の模様を再現してみよう。本書は、地下鉄南北線工事に伴う遺跡発掘の遺構が物語る江戸の都市づくりの話である。
第1章 江戸城外堀はどのように築かれたか
第2章 手伝普請による城郭建設―江戸・大坂・京都
第3章 堀という都市インフラ
第4章 江戸城と伊豆石丁場
第5章 江戸城外堀の普請現場
第6章 掘り出された石垣
第7章 外堀はどのようにして掘られたか
第8章 「江戸図屏風」の時代
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