渡辺実
( わたなべ・みのる )渡辺 実(わたなべ・みのる):1926(大正15)?2019(令和元)年。京都府生まれ。京都帝国大学文学部卒業。京都大学名誉教授。国語学・国文学専攻。言語表現の立体構造に着目し、国語学と国文学の境界を超える研究を目指した。著書に、『国語構文論』(塙書房)、『平安朝文章史』(ちくま学芸文庫)、高校生向けには『現代文解釈の基礎』(ちくま学芸文庫)などがある。
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日本語は、「話し手の気持ち」をさりげなく、しかもはっきり表現することができる言葉だ。「さすが」「せっかく」「せめて」「せいぜい」「やっぱり」等々。日ごろ無意識に使っている、文章の頭に置くこうした言葉(副用語)にこそ、その気持ちを伝えるパワーの鍵はあった。ならば、これらの言葉を意識して使えば、もっと自分をうまく表現できる!国語学の大家が、これらの副用語をひとつひとつとりあげながら、徹頭徹尾その謎を解く。自分の気持ちをもっともっとうまく伝えたいすべての人へ。日本語達人への道をしめす一冊。
せっかく―せっかくパリまで
どうせ―どうせ行くなら
いっそ―いっそあの時
せめて―せめて一言
とても―とても八〇とは
もっと―もっと光を
よほど―よほどお酒が
多少附けっこう―多少なまいきな
もう―もうこの世に
まだ―まだ一〇〇票ぐらい
いま附こんど―いま若い女性の方が
さっき―さっきの自慢は
つい附ついに― ついぞ―つい恋心が
ずいぶん―ずいぶん正直な
なかなか―なかなかおやめに
さすが―さすが日本語
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